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2024年10月28日
お隣の枝木が越境!?
こんにちは!
オリバー不動産の村井です。
タイトルにある枝木についてですが、よく土地・建物を売買する際に、問題になるのがお隣さんからの越境問題です。
車庫の屋根材や、ブロック塀が傾いて越境しているなんてこともしばしば、、
特に多いのが、植栽の枝木が越境していることです。
ただし構造物よりも、動かせたり、剪定できる枝木は簡単に解決できるようにみえます。
実はこれまでの法令では、越境している枝木を勝手に剪定することは禁止されていました。
所有者に剪定いただくように直訴する他ありませんでした。
今でも基本的には同様ですが、一部改正されて結果的には「越境されている側」への緩和策といえるでしょう。
民法233条「竹木の枝の切除及び根の切取り」の改定内容
改正前(~2023年3月31日)
1、隣地の⽵⽊の枝が境界線を越えるときは、その⽵⽊の所有者に、その枝を切除させることができる。
2、隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
改正後(2023年4月1日~)
1、⼟地の所有者は、隣地の⽵⽊の枝が境界線を越えるときは、その⽵⽊の所有者に、その枝を切除させることができる。
(新)2、前項の場合において⽵⽊が数⼈の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。
(新)3、第1項の場合において、次に掲げるときは、⼟地の所有者は、その枝を切り取ることができる。
⼀ ⽵⽊の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、⽵⽊の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
⼆ ⽵⽊の所有者を知ることができず、⼜はその所在を知ることができないとき。
三 急迫の事情があるとき。
4、隣地の⽵⽊の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
ただし、注意点として、民法改正後もまずは竹木の所有者に越境した枝を切除してもらえるようお願いをする必要があります。
私達も買主様へお引渡しする前や、売主様へのお伝え内容にも注意が必要にはなりますが、
問題解消の幅が広がったのは嬉しく思います。
この枝木の越境については、不動産業界のみならず普段の生活でも知っておいて損はない内容かと思います。
民法改正は度々発表されていますので、よろしければ皆様もご確認いただけると、日々の生活の知恵になるかもしれませんね。