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2023年2月16日

REIT(リート)2

皆様こんにちは、オリバーの木下です!

 

早いもので、2月も中旬になり、私がオリバーに来てもう少しで1年が経とうとしています。

 

地元富山県の賃貸市場の為、様々なお役に立てるよう更に努力していきたいと、改めて思います。

 

 

さて本日は、REIT(リート)の続きで、メリット、デメリットをお伝え致します。

 

■REIT(リート)のメリット

REITには現物不動産に比べて多くのメリットがあります。主に以下のようなメリットが考えられるので、投資する際の判断材料にするとよいです。

 

●現物不動産より少額から始められる

REITは数万円から購入することが可能で、費用感が同程度の株式投資と親和性が高いです。

これに対し現物不動産を購入するには、少なくとも数百万円の資金が必要になります。

加えて仲介手数料をはじめとする初期費用もかなりかかりますが、

REITはNISAを利用して購入すれば多くの証券会社で手数料をかけずに購入できます。

買付代金以外に初期費用がかからないのもREITの大きなメリットです。

 

●不動産を所有し管理する必要がないため手軽

REITは不動産を所有することがないので管理も不要です。

一度購入すればあとは日々の投資口価格をチェックすることと、原則として年2回ある分配金の入金を確認すること以外にやることはほとんどないです。

一方現物不動産は自主管理の場合手間がかかりますし、

不動産管理会社に管理を委託する場合は家賃の5%程度の管理委託料を支払う必要があります。

管理が不要なREITはサラリーマンにとっても手軽に行える投資といえます。

 

●運用はプロが行うので手間がかからず安心感がある

不動産は管理だけでなく、利益を生むための運用にも手間がかかるので敬遠している人もいると思います。

自分が運用する必要がある現物不動産と異なり、REIT不動産の賃貸、売買、相場分析から入居者の募集まですべて運用会社が行うので、手間がかからないだけでなく安心感もあります。

将来は現物不動産に投資したい、と考えている人も、まずREITへの投資を実践しながら不動産の運用について学ぶのも勉強になります。

 

●流動性が高く市場で売り買いしやすい

REITは東京証券取引所に上場しているので、株式と同じようにリアルタイムで売り買いできます。

さらに東京証券取引所ではREIT全体の値動きを示す「東証REIT指数」も発表されているので、市場の動きを把握することも容易です。

何らかの事情で急に資金が必要になったときは、株式と同様に「成行売り」にすれば比較的短時間で売買が成立する点でも安心感があります。

証券会社によっては、事前に設定を行ったうえで公式サイトから入出金指示すれば銀行への送金もできるのでさらに換金しやすいです。

 

●複数の不動産に分散投資が可能

現物不動産の場合、個人投資家が投資するのは賃貸が中心になると考えられます。

よほどの富裕層でない限り、個人がホテルや物流施設に投資するのは難しいと思います。

REITは投資法人がまとまった資金で複数の物件を購入するので、個人投資家でも証券の形で不動産の分散投資が可能になります。

REIT法人の物件ポートフォリオは、総合型、複合型、事務所主体型、物流施設主体型、商業施設主体型、住居主体型、ホテル主体型、ヘルスケア施設主体型があります。

異なるタイプのポートフォリオを構成している銘柄を複数購入すれば分散投資することが可能になります。

 

■REIT(リート)のリスク

投資である以上REITにもリスクはあります。

上場しているREITは株式と同様に値下がりリスクがあるほか、以下のようなデメリットがあることも把握しておく必要があります。

 

●現物不動産という資産を所有できない

REITは不動産を現物資産として所有することができません。

また毎月賃料収入が入るマンションやオフィスなどと違い、REITでは原則として年2回しか分配金が支払われない点にも注意が必要です。

●投資法人が倒産する場合がある

REIT投資法人も株式会社と同様に倒産する場合があります。

過去には2008年のリーマンショック時に経営破綻した投資法人がありました。

2005年3月に上場し、2008年10月に破綻したニューシティ・レジデンス投資法人です。

破綻の原因は取得予定資産の決済資金や返済期限を迎えた返済資金を調達できなかったことです。

同法人は破綻した後、民事再生手続きを経て2010年4月にビ・ライフ投資法人(現大和ハウスリート投資法人)に吸収合併されています。

 

●投資法人が上場廃止になる場合がある

REITは不動産が投資対象であるため倒産することは少ないが、投資法人が吸収合併されて上場廃止になることはよくあります。

最近では、2021年2月25日にMCUBS MidCity投資法人が日本都市ファンド投資法人に吸収合併され上場廃止となりました。

また、2021年11月9日にインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人が投資口併合により上場廃止となっています。

 

●不動産投資の魅力であるレバレッジは効かせられない

現物不動産投資では一般的に融資を受けて物件を購入するので、自己資金のみの場合よりも高額な物件を購入でき、レバレッジを効かせることができます。

その結果、運用益や売却益が全額自己資金の場合よりも多くなるというメリットがあります。

一方で、REITの購入を目的として融資を受けることは通常できないため、自己資金の範囲でしか利益を得ることができません。

 

■REIT(リート)の利回り

REITは利回りの高さが魅力です。

東京証券取引所に上場している61銘柄の平均利回りは3.67%(2022年9月26日現在、以下同)となっています。

最も高いエスコンジャパンリート投資法人は5.57%です。

無配の銘柄は無く、REITの安定性が証明されている形になります。

REITは純利益のほとんどを分配金として投資家に還元しています。

その理由は、法人が利益の90%超を配当すると分配金を損金算入できるため、実質的に法人税が免除されるからです。

株式会社のように内部留保をしないため、より多くの利益を還元できます。

さらに投資家としては、REITは年間120万円までの購入であればNISAを利用することで配当金が非課税となるので、税引きで利回りが下がらない点も魅力です。

 

これに対して現物不動産の利回りは、社団法人日本不動産研究所が実施した「第46回不動産投資家調査(2022年4月現在)」によると、

全国の賃貸住宅期待利回りがワンルームで4.0~5.5%、ファミリータイプで4.1~5.5%となっています。

期待利回りで比較する限りではREITより現物不動産のほうがやや高い利回りになります。

ただし、現物不動産の収益には所得税がかかるため、最終的な利回りはNISA(非課税)を利用して購入したREITとあまり変わらない可能性もあります。

 

次回は、REITの始め方を少しご説明いたします。

 

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